
村上春樹の翻訳小説を長編と短編でランキング形式にしてみました。
村上春樹さんはご自身の小説を書いていないときはほぼ毎日、海外の小説を翻訳しているのだとか・・

そんなあなたも自分をブログ書いていないときは、ほぼいろんな本とか小説読んでいるよね
まあそうかもしれない。
と、妻に嫌味を言われながらも村上春樹の翻訳本を再度本棚からひっぱりだし読み込みました。
またAmazonや楽天ブックス、ヤフーショッピング他のネットショップ等のレビューなども参考にしました。
ネット上での他者書籍ブロガーさんたちのランキングも参考にしました。
なぜならランキングはある種の第三者目線も必要だからです。
と、いいつつもかなりの独自の観点もはいってます。
ランキングは長編翻訳と短編翻訳に分けました。
というわけでさっそくまいりましょう。
村上春樹おすすめ翻訳長編小説ランキング・第8選
村上春樹さんが訳された翻訳小説の長編はやはりスコット・フィッツジェラルドがダントツでランキング上位にはいるのですが、
僕は気が狂っているのか?今は真夜中過ぎ、僕は妻の頬にキスをして、そっとベッドを抜け出す。電灯も消してあるし、警報機も切ってある。
という冒頭からはじまる超破壊力抜群の村上春樹が愛してやまなかったこちらの作品を当ブログでは第1位としました。
1位.ニュークリア・エイジ(1994年・村上春樹)
とにかくこれはおそろしく真摯な小説である。
作者は自分の中にある精神性のあらゆる要素と断片、
それこそ形あるものないものすべてを使いきって、この作品を書き上げているのだ。
と、訳者あとがきで村上春樹さんはそう語っているほど「現代の魂の総合小説」
2位.キャッチャー・イン・ザ・ライ(2006年・村上春樹)
個人的には白水ブックスから翻訳されている野崎孝さんの訳のほうがぐっちゃかめっちゃかで好きなんですが、ことさら村上春樹さんの訳というわけでスマートです、文体が。
現代的で、こちらのほうが読みやすいくておすすめかも。
3位.グレート・ギャツビー (2006年・村上春樹)
村上春樹さんがもっとも影響を受けたアメリカ文学の旗手。
スコット・フィッツジェラルドの翻訳が村上春樹の手にかかるとこうなります。
4位.ロング・グッドバイ (2010年・村上春樹)
まさかのまさかです。
村上春樹さんがハヤカワミステリーの翻訳まで手にかけるとは・・
それもそのはずです。
作者であるレイモンド・チャンドラーは村上春樹さんが文体としてもっとも影響をうけた指はいる一人だからです。
比喩などもチャンドラーの小説から学んだと村上春樹さんは語っております。
とてもステキな文体で、おすすめですよ。
5位.心臓を貫かれて(1999年・村上春樹)
こちらの作品(マイケル・ギルモア著)は小説というかノンフィクションです。
翻訳としてとても優れているし、せしせまる感が否めない物語です。
ノンフィクションですが「ある種の小説として」おすすめできる翻訳作品です。
6位.偉大なるデスリフ(1998年・村上春樹)
この小説を理解するにはフィッツジェラルドの小説を読んでいなくてはならない、
という大層なものではないにせよ
フィッツジェラルドの小説のファンであれば、より一層楽しめる作品である。
と、訳者あとがきで翻訳された村上春樹さんは語っておられます。
きわどく、おすすめです。
7位.世界のすべての七月(2009年・村上春樹)
もともとは短編小説として書かれたものを集めて長編小説としたものです。
このあたちは「本当の戦争の話をしよう」とだいたい同じ流れとなっている。
と、訳者である村上春樹さんも「あとがき」で語っておられます。
・・ということはある種「長編小説」ではなく「短編集」なのかもしれないけれど。
8位.熊を放つ(1989年・村上春樹)
作者であるジョン・アーヴィングさんと訳者である村上春樹さんはともにジョギングしながらインタビューすることもアメリカでありました。
そして、ときにはケンカになることもあったそうです。
アーヴィングがケンカっぱやいんですよね・・
こちらは初期の作品で、村上春樹さん自身も初期の翻訳小説になります。
読んでいて展開がもどもどして「なんかなぁ」となるのでこの順位となりました。
村上春樹おすすめ翻訳短編小説ランキング・第7選
実は村上春樹さんのおすすめ翻訳は長編よりも短編にこそ魅力がつまっているのではないか。
というのが個人的な感想になりますが「実際そうかもしれない」
そう多くの読者の方もうなづいてくれていると思います。
1位.Carver’s dozen―レイモンド・カーヴァー傑作選 (1997年・村上春樹)
というわけで短編部門のランキング第1位はこちらの翻訳作品です。
セカイのムラカミが、ご自身の短編小説の書き方として最も影響を受けたとされる人物。
その傑作選を村上春樹さん自身がまとめた一冊です。
非常におすすめです。
2位.誕生日の子どもたち(2009年・村上春樹)
いい!
なにがいいって訳がいいですよ。
旧訳は、トュルーマン・カポーティ作品でほぼ「私」なのですが、村上春樹さんの訳では「僕」なんですよね。
そうかー、カポーティーの作品ってこんな世界観だったんだ、とおもわずグっと引き込まれること間違いなしです。
3位.ワールズ・エンド(世界の果て)(2007年・村上春樹)
村上春樹さんが自身が「あとがき」で「ねじれの世界観」という表現を使っております。
作者であるポール・セローさんはエッセイから短編・長編と多作であり、まるで村上春樹さんのようでもあります。
主に各短編は80年代に訳されて文学誌「文學界」に発表された作品をまとめた形となっております。
4位.マイ・ロスト・シティー (2006年・村上春樹)
村上春樹さんが小説家としてデビューする前は、まだ翻訳されていないアメリカ小説など自身で訳していたという有名な話ですが「マイ・ロスト・シティー」の翻訳短編作品の数々はまさに趣味が本業となった実例です。
今読むと「世界観が古いかなー」とも思うのですが、それがまた味わい深いこともたしかです。
まさに現代社会で「戦争」は続いており、いまだからこそ読みたい翻訳作品です。
ティム・オブライエンはほぼ「戦争」について小説というフォーマットで「なにか」を表現している作家です。
村上春樹が愛したティム作品、ぜひ手にとって読んでみてください。
5位.本当の戦争の話をしよう(1998年・村上春樹)
6位.犬の人生(2001年・村上春樹)
「実をいうとね、僕は以前は犬だったんだよ。」
「犬の人生」の最大の魅力は、その謎めいたところや、
コミカルなヴィジョンや、あるいはまた現代に生きる男性のあわれな姿にあるのではなく、
むしろ文章そのものの中にある。
そう翻訳された村上春樹さんの言葉にこの短編小説の魅力がつまっているのだとおもう。
7位.恋しくて – TEN SELECTED LOVE STORIES (2016年・村上春樹)
いろんな種類の、いろんなレベルのラブ・ストーリーがそろった翻訳短編集。
しかしここに収められた作品をひとつひとつ読んでいくと、
人を恋するというのもなかなか大変なことなんだなぁとあらためて痛感しないわけにはいかない。
と、村上春樹さんは訳者あとがきでいわれておりました。
こちらからぜひチェックしてみてください。
翻訳された村上春樹おすすめ作品・長編小説・短編まとめ
村上春樹作品の良さは翻訳作品でも読者であるわたしたちに、まるで大切な「なにか」を語りかけてくれるやさしさがあります。
もちろん読書は個別な作業であり、一人ひとり感じ方やうけとりかたも違いますよね。
人の人生もいろいろですが、犬の人生も同様に色々なのかもしれませんね。
村上春樹さんご自身が海外作品から影響をうけてきたようにして
私たちも村上春樹さんの長編小説や短編小説。
そして翻訳小説から「人生における大切な何か」を感じてとっていきたいものですね。
というわけで以上になります。
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